ワインを科学するワインは、神が人類に与えてくれたかけがえのない液体ですが、冷徹に科学の目で見つめますと・・・基本:約14%のエタノール水溶液 溶存物質:糖(ブドウ糖・果糖・グリセリン)、酸(酒石酸・リンゴ酸・乳酸)、アミノ酸・タンパク質、フェノールの重合物・化合物(主としてタンニン)、芳香成分(超絶に多様)、醸造の際に添加する物質(硫黄化合物、タンパク質等)それらが複雑に化合した物 ということになろうかと思います。 エタノール水溶液に関して言えば、信じられないかもしれませんが、20%程度のエタノール水溶液は、「アルコールの中に水が溶けている」状態です。 これが、10%程度の濃さになると、逆に「水の中にアルコールが溶けている」状態になります。 この差が「舌に感じる刺激」の差の大きな要因です。 ワインは14%なので・・・微妙な所にあるのです。 簡単な実験をしていただくとよくわかると思います。 アルコールのアタックを強く感じるワインを少量の水で割ります。 すると、今までのアタックがウソのように、まろやかに感じるはず。(^^) でも、エタノールの濃度が同じでもまろやかにする方法が一つだけあります。 それが「熟成」です。 時間が、エタノールと水の立場を逆転させ、舌にアルコールが触れにくくしてくれるのです。 まさに「神の思し召し」? あとは、他の溶存物質。 (でも、これが実はワインの味や品質を決定づけているのですが) まず、単純に考えて、 ブドウが完熟している =糖・酸・アミノ酸・タンパク質・フェノールの重合物・化合物・芳香成分が多く多様 =化学反応量が多く、かつ多様 =よくもわるくも複雑な香味 という図式が成立します。 アルコール(主としてエタノール)は糖が発酵して出来るので、ブドウが完熟しているとアルコールの濃いワインが出来ます。 が、ワイン酵母、普通は14%もアルコールを創ると自らが「アルコール殺菌」されてしまうので・・・食べ残しは「甘み」となって残ります。 また、タンニンが多い =溶存する酸素と優先的に反応する =ワイン中の酸素が減る = ・往々にしてワインにとって好ましくない化学反応である「酸化」が起こらない=ワインが長持ちする ・酸素が少ない=還元状態での化学反応が進行する=還元状態でしか合成し得ない化合物が出来る=稀少な味になる という効果があります。 酸素量を少なくするという意味では、硫黄化合物の添加や長いコルク(やプラスチックの栓)を打つのも同じ結果を産みます。 そして極めつけが「熟成」の妙。 長期熟成 = ・化学反応が平衡(一番収まりの良いところ)に達する=ワインの究極形となる ・水のクラスタがアルコール分子を包む程に大きくなる=水で割ったのと同様、アルコールが舌に直接触れない=極まろ となります。 一般的に、化学反応は温度によって加速可能ですが、繊細な「フィネス」を生み出す成分は「時間」しか作り出せないモノだと思われます。(^^;) また、熟成も科学的に促進できる場合もあるようで、樽から溶出するタンニンやリグニンの存在が重要なキーになっているとの報告もあります。 一番の曲者、芳香成分に関しては、複雑すぎてわかっていないようですが、としのすけ的には、テルペン類やエステル化合物の微妙なさじ加減が決定的な差になると見ています。(^^;) で、結局ですが、世に言う「高級赤ワイン」は、 アルコール濃度は様々ですが、 ・複雑な、「化合物の坩堝」 ・乳酸が多め ・グリセリンが多め ・アルコール分子が水に包まれている ・芳香成分が多め、かつ多様 といった事が言えそうです。 本格エノロジストの方が読まれたら「苦笑」されるかもしれませんが・・・誤りがあったらご指摘ください。(^^;) にほんブログ村 ←にほんブログ村に登録しました。応援よろしくお願いします。 □■□としのすけのワインハウスのショッピング□■□ □■□としのすけのお買い物□■□ ★楽天のお勧め特集バナーです。賢くお得に生活しましょう! ↑ワインのことなら、ここで何でも片付きます。 ↑ビンテージワイン、生まれ年のワインはここから探すと楽ですよ。 ↑同じ中味なのに「訳あり」品なら驚くほどの激安価格で入手できることも。 ↑通販は、送料無料が基本ですね。 ↑皆さんは良いもの・安いものをよくご存知ですね。勉強になります。(^^;) ↑楽天のお得・お勧め特集です。 ★としのすけのワインハウスのメインコンテンツです。宜しければ覗いてやってくださいませ。<(_ _)> 【ワインの理解】 ワインの体系的整理法 フランスワインの分類 メドックの格付け シャトー・ラトゥールの薀蓄(ウンチク) ブルジョア級の格付け(2003年) クリュ・アルチザン 【ワインの選び方】 フルボディー赤ワインの選び方 生まれ年のワインを探す 生まれ年のワインを探す&出来事も少し メドックの格付けワインを探す 【ワインの楽しみ方】 デイリーワインを高級ワインに変える裏技 デイリーワインを高級ワインに変える裏技 デイリーワインをシャンペンに変える裏技 ブラインドテイスティングのヒント 赤ワインの飲み頃の目安 ワインの保管方法・保存方法 ワインの保管方法 飲み残したワインの保存方法 としのすけ御用達のワイングッズ バキュバン スクリュープル バカラ オノロジー ボルドー ショット・ツヴィーゼル社のDIVA ボルドー 【ワインの科学】 「香りが閉じる」ということ 白ワインの方が長持ちする? ワインを科学する ポリフェノールは体に良いのか? ワインはダイエットに良いか?カロリーは? ワインは悪酔いしやすいか? 錫(ピューター)製ワイングラスの威力!? 携帯の方はこちらから ジャンル別一覧
人気のクチコミテーマ
|